R6能登半島地震被害から ~耐震診断のすすめ~
- 珠洲市によると、市内にある住宅約6000軒のうち、2018年度末までに国の耐震基準を満たしていたのはわずか51%
- 同じ時期の全国の耐震化率(87%)と比べても極端に低かった
- 2020年の珠洲市の65歳以上の割合(高齢化率)は、石川県内で最も高い51.7%
- 家主が亡くなったり、高齢者施設に入ったりして、市全体の2割程度が空き家になっており、手入れが行き届かずに老朽化しているケースも少なくなかったとみられる
- こうした状況のある地域では、この機会にぜひ、耐震診断を進めていく必要があると思われる
木造戸建て住宅(持ち家)の耐震化の現状
- これまで、1981年(昭和56年)以前の「旧耐震基準」で建築された住宅について、耐震性が不足するとして耐震診断・耐震改修が重点的に行われていました。1981年6月の建築基準法の改正で「新耐震基準」として必要とされる耐力壁の量がより多く規定されたためです。
- その後の1995年兵庫県南部地震で木造住宅が甚大な被害を受けたことを契機に、2000年(平成12年)6月に建築基準法が改正され、木造住宅に関しては、耐力壁の配置、柱・筋かい接合部、基礎の規定が追加・強化され現在に至ります。(「2000年耐震基準」などと呼ばれています)
- その後に発生した大地震(2004年新潟県中越地震、2011年東北地方太平洋沖地震、2016年熊本地震など)の被害調査により、2000年(平成12年)以前に「新耐震基準」で建築された住宅においても、「2000年耐震基準」で建築された住宅に比べて、比較的耐震性が低い傾向にあることがわかっています。
- 以上より、1981年~2000年以前に建築された住宅についても、耐震診断を行うことが望まれます。
国土交通省 国総研 建築研究部 X(旧Twitter)より
自宅の地震経験を調べるには
【地震から家族を守る】2000年以前に建てた家は耐震診断を!
建築年代から、ご自宅がどの耐震基準に基づいているかがわかります。
地震に強い家とはどんな家かを知り、耐震診断を行って家族や生活を守る備えをしましょう。
~熊本地震、能登半島地震に学ぶ~ 建築年代別木造住宅の耐震性 (一般施主向け)
能登半島地震後、「わが家は地震に強い家なのか?」と不安に感じてる方も多いと思います。
自宅の建築年代とその耐震性の関係をどなたでも理解できるように分かりやすく解説いたします。
耐震診断の説明動画 (技術者向け)
2023年3月に弊社が開催した、耐震診断と補強設計に関する動画セミナー(アーカイブ)です。
これから耐震診断に取り組もうとする方や、久しぶりに耐震診断Proを操作しようとする方にお勧めです。
【第一部】よくわかる木造住宅の耐震診断
【第二部】耐震診断の実務とフロー (ホームズ君「耐震診断Pro」による説明)
よくわかる現地調査と耐震診断 (技術者向け)
(一財)日本建築防災協会発行の2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」に基づいた、耐震診断における現地調査の方法を動画で解説しています。