[H28年基準] 冷房期の平均日射熱取得率(ηAC値)
冷房期の平均日射熱取得率(ηAC値) = 建物が取得する日射量の合計[W/(W/m2)] 外皮等面積[m2]
ηAC値は、窓から直接侵入する日射による熱と、窓以外から日射の影響で熱伝導により侵入する熱を評価した、冷房期の指標です。
単位日射強度当たりの日射により建物内部で取得する熱量を冷房期間で平均し、外皮等面積の合計で除した値です。
値が小さいほど住宅内に入る日射による熱量が少なく、冷房効果が高くなります。
日射量 | |||||||
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A | 屋根(天井)の日射熱取得量 | = | 屋根(天井)のη値 | × | 屋根(天井)の面積 | × | 方位係数 |
B | 外壁の日射熱取得量 | = | 外壁のη値 | × | 外壁の面積 | × | 方位係数 |
C | 開口(ドア)の日射熱取得量 | = | ドアのη値 | × | ドアの面積 | × | 方位係数 |
D | 開口(窓)の日射熱取得量 | = | 窓のη値 | × | 窓の面積 | × | 方位係数 |
屋根(天井)、外壁、開口(ドア)のη値を求める計算式
開口(窓)のη値を求める計算式
ηd(窓枠、ガラス、遮蔽物で決まる日射熱取得率)について
ガラスの仕様 | ガラスと遮蔽物によるηd | ||
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ガラスのみ | 和障子 | 外付けブラインド | |
単板ガラス | 0.63 | 0.27 | 0.14 |
複層ガラス | 0.57 | 0.27 | 0.12 |
Low-E複層ガラスA5射取得型 | 0.46 | 0.27 | 0.11 |
fC(冷房期の取得日射量補正係数)について
3つの方法から、fC、fHを求めます。
- 固定法 fC=0.93
fH=0.51 - 簡略計算法
- 日よけ効果係数と斜入射特性を用いる方法
※詳細計算法から求める方法は使えなくなりました。
方位係数(8方位+屋根・上面+下面)
方位 | 地域区分 | |||||||
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | |
屋根・上面 | 1.0 | |||||||
北 | 0.329 | 0.341 | 0.335 | 0.322 | 0.373 | 0.341 | 0.307 | 0.325 |
北東 | 0.430 | 0.412 | 0.390 | 0.426 | 0.437 | 0.431 | 0.415 | 0.414 |
東 | 0.545 | 0.503 | 0.468 | 0.518 | 0.500 | 0.512 | 0.509 | 0.515 |
南東 | 0.560 | 0.527 | 0.487 | 0.508 | 0.500 | 0.498 | 0.490 | 0.528 |
南 | 0.502 | 0.507 | 0.476 | 0.437 | 0.472 | 0.434 | 0.412 | 0.480 |
南西 | 0.526 | 0.548 | 0.550 | 0.481 | 0.520 | 0.491 | 0.479 | 0.517 |
西 | 0.508 | 0.529 | 0.553 | 0.481 | 0.518 | 0.504 | 0.495 | 0.505 |
北西 | 0.411 | 0.428 | 0.447 | 0.401 | 0.442 | 0.427 | 0.406 | 0.411 |
下面 | 0 |
外皮等面積[m2]
外皮平均熱貫流率(UA値)の外皮等面積と同一です。
外皮等面積は、熱的境界となる屋根(天井)・外壁・床・開口などの外皮、及び土に接する土間床の水平部を対象とします。
※基礎の立上り(GLから400㎜以上の部分)は外壁面積として加算します。
外皮等面積 [m2] = 屋根(天井) 面積 + 外壁面積 + 床面積 + 開口面積 + 土間床面積
外皮等面積は、熱的境界となる屋根又は天井・外壁・床・開口などの外皮、及び土に接する土間床の水平部を対象としています。
※基礎の立上り(GLから400㎜以上)は面積として加算します。
部位 | 屋根 (天井) |
外壁 | 床 | 開口 | 基礎 立上り |
土間床 |
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建物が損失する 熱量の合計 |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
外皮等面積 | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ |