[室温検証] EESLISMモード 薪ストーブ編

ホームズ君「省エネ診断エキスパート」パッシブ設計オプション (以下「パッシブ設計」とする)は、動的熱負荷計算による室温計算が可能です。時々刻々と変化する気象条件(外気温や日射量など)や周辺環境による日影の影響を考慮した計算を行う画期的なソフトウェアです。開発にあたっては、シミュレーション結果と実際の室温の実測データの比較を行い、計算された室温の確からしさの検証・フィードバックを行っています。

『薪ストーブ編』は薪ストーブを設置した住宅においての室温の実測とシミュレーション値の比較に関するレポートです。

※「パッシブ設計」はVer4.35で室温動的熱負荷計算の計算エンジンとして従来のEESLISMに加えEnergyPlusを追加搭載しました。本レポートは「パッシブ設計」Ver4.13で計算エンジンとしてEESLISMを使用して作成したレポートです。

室温の実測と比較検証の方法

  • スマートワトソン君無線温湿度計「温エアー」(インテグラル製)を⽤いて、各物件の外気温、部屋ごとの室温を計測しました。

  • ⽐較検証をするにあたり、出来る限り実測に近い条件でのシミュレーションをするため、各物件の計測地、計測⽇の外気温、湿度、⽇照時間(気象庁のデータベース)、さらにこれらを元に推定した⽇射量、夜間放射量を求め室温を計算しました。

実測データvs室温シミュレーション

結果

  • 今回の実験において、薪ストーブのカタログに記載の最大出力に対して、以下の発熱量を想定したところ、シミュレーション値の室温の変動が実測値に近くなった。

    ・薪着火後の1時間、薪投入終了後の1時間は25%
    ・上記以外の薪が燃焼している時間帯は50%

     (「パッシブ設計」においては、上記を設定値としている)
    また、薪ストーブを設置している部屋の内部建具を閉めきった場合、開放した場合の両方において、実測値と近い結果となり、ホームズ君「パッシブ設計」の薪ストーブの熱伝達の熱モデル、及び、着火後、消火前の特有の挙動について再現ができていることを確認した。

  • 今回行った検証では、実測値とシミュレーション値がかなり近い結果となったが、薪ストーブは、薪の種類や時間当たりの薪の投入量、空気供給量、燃焼効率等により発熱量にゆらぎがあるため、実測値とシミュレーション値ではズレが発生しやすい。これらの課題解決には、実測値との検証を重ねることが重要と思われる。

レポート

下記の画像をクリックしていただくと、PDFファイルが開きます。

室温シミュレーションと実測温度の比較 薪ストーブ編

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