長期優良住宅化リフォーム推進事業

本ページは、長期優良住宅化リフォーム推進事業評価事務局の情報に基づき内容を要約して掲載しています。


※本事業は戸建住宅および共同住宅が対象ですが、以下は主に戸建住宅向けの情報といたします。

事業の目的

本事業は、良質な住宅ストックの形成や、子育てしやすい生活環境の整備等を図るため、既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームや子育て世帯向け改修に対する支援を行うものです。

主な補助要件

工事前のインスペクション

リフォーム工事に先立ち、インスペクション(調査)を行います。
床・壁の傾きや雨漏り、シロアリの被害など、劣化事象の有無を把握します。見つかった場合、今回のリフォーム工事と同時に補修を行うか、維持保全計画に点検・補修等の対応方法と対応時期の明記が必要です。

一定の性能を満たすリフォーム工事

リフォーム後の住宅が下記の性能評価基準を満たしていることが必須になります。

  1. 躯体構造等の劣化対策
    柱、床などの腐朽、蟻害の抑制
  2. 耐震性
    大地震でも倒壊しない
    耐震性の確保1981年(昭和56年)制定の新耐震基準を満たしていること
  3. 省エネルギー対策
    窓や壁、床、天井などの断熱化、給湯器などの効率化

また、下記の性能項目のうち、1つ以上の性能が確保されていることも必要となります。

  1. 維持管理・更新の容易性
    給排水管を点検・清掃・交換しやすくする
  2. 高齢者等対策(共同住宅のみ)
    バリアフリー化
  3. 可変性(共同住宅のみ)
    間取りを変更しやすくする

※評価基準の詳しい内容については「住宅性能に係る評価基準」をご確認ください。

リフォーム履歴と維持保全計画の作成

工事内容を示す図面、工事写真等を作成し、保存します。 維持保全の期間(30年以上)について、少なくとも10年ごとに点検を実施する維持保全計画を作成することが必要です。

対象建物と事業

リフォームを行う戸建住宅および共同住宅が補助対象の建物です。
下記1~5に掲げるリフォーム工事が補助の対象事業となります。これらの工事に先立って行う既存住宅のインスペクションや維持保全計画作成の費用等も対象です。

  1. 特定性能向上リフォーム工事費
    • 構造躯体等の劣化対策

    • 耐震性

    • 省エネルギー対策

    • 維持管理・更新の容易性

  2. その他性能向上リフォーム工事費

    特定性能向上リフォーム工事以外で性能向上に資するリフォーム工事に要する費用、及びその附帯工事に要する費用

    • インスペクションにて指摘を受けた箇所の改修工事に要する費用(例:外壁の塗装、屋根の張替え、雨樋の交換)

    • バリアフリー改修工事(例:手すりの設置)

    • テレワーク環境設備改修

  3. 三世代同居対応改修工事費

    キッチン・浴室・トイレ・玄関の増設工事
    ※リフォーム後にこれらのうちいずれか2つ以上が複数箇所あることが必要です

  4. 子育て世帯向け改修工事費

    子育てしやすい環境整備の支援のための子育て世帯向け改修工事
    ※若者世帯、子育て世帯のみ対象

  5. 防災性・レジリエンス性の向上改修工事費

    自然災害に対応するための改修工事

リフォーム後の性能について

住宅性能の基準には評価基準(認定基準には満たないが⼀定の性能確保が⾒込まれる⽔準)と認定基準型(⻑期優良住宅(増改築)認定を取得するための基準)があります。申請する型によって適合すべき基準が異なります。

出典:国土交通省

補助金について

補助金交付の対象と認められた場合、補助金が交付されます。補助金は補助事業者からリフォーム工事の発注者または中古住宅の購入者へ還元されます。
補助率は補助対象リフォーム工事費等の合計の1/3になります。リフォーム後の住宅性能に応じて、下表のように補助限度額が設定されています。

全てのタイプにおいて、以下のいずれかの要件を満たす場合、補助限度額が50万円加算されます。

  • 【三世代同居対応改修工事】三世代同居対応改修工事を実施する場合

  • 【若者】令和5年4月1日時点で40歳未満の世帯が工事を実施する場合

  • 【子育て世帯】令和5年4月1日時点又は申請時点で18歳未満の子を有する世帯が工事を実施する場合

  • 【既存住宅購入者】自ら居住する既存住宅を購入し、売買契約後1年以内に工事を実施する場合

  • 【高度省エネルギー化】一次エネルギー消費量を省エネ基準比-20%とする工事を実施する場合

タイプ・型 リフォーム後の住宅性能 補助限度額 ※の場合
通年
申請
タイプ
評価基準型 ①本事業で定める評価基準に基づくもの 100万円/戸 150万円/戸
認定長期優良住宅型 ②長期優良住宅(増改築)認定を取得するもの 200万円/戸 250万円/戸
事前
採択
タイプ
安心R
住宅
評価基準型 ①本事業で定める評価基準に基づくもの 100万円/戸 150万円/戸
認定長期優良住宅型 ②長期優良住宅(増改築)認定を取得するもの 200万円/戸 250万円/戸
提案型 評価基準型 そのままでは評価基準に適合しないが
同等の性能を有すると認められたもの
100万円/戸 150万円/戸
長期優良住宅認定
基準相当以上の場合
そのままでは長期優良住宅(増改築)認定基準に
適合しないが同等の性能を有すると認められたもの
200万円/戸 250万円/戸

公募期間

公募期間は申請タイプによって異なります。下記サイトよりご確認ください。

問い合わせ先

国立研究開発法人 建築研究所 長期優良住宅化リフォーム推進事業webサイト

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