[2025年法改正] 4号特例見直し、構造基準の改正 修正案

【注意事項】今後、正式に公布される政省令・告示とは異なる部分もあり得ることや、政省令・告示の施行まで は現行規定への適合が求められることにご注意ください。

■ 2025年法改正のポイント!

  • 木造建築物における省エネ化等による建物重量化に対応するため、壁量基準・柱の小径基準が見直される。
    2階建て以下、高さ16m以下、延べ面積300m2以下のすべての小規模木造住宅・建築物が対象。
    必要壁量が増え、必要となる柱の小径が大きくなる

  • 「構造計算(許容応力度計算)」を行う方法もある。

  • 2階建ての木造住宅の場合は、従来通り「仕様規定(壁量計算、壁の配置、N値計算、柱の小径)」のチェックを行えば良いので計算項目は増えない。

4号特例見直し

改正趣旨

すべての建築物に義務付けられる省エネ基準への適合(建築物省エネ法の2025年法改正)や、省エネ化に伴い重量化する建築物の構造安全性の基準への適合を、審査プロセスを通じて確実に担保し、消費者が安心して建築物を取得できる環境の整備として、木造建築物の建築確認検査や審査省略制度の対象が見直され、非木造と同様の規模となる予定です。

国交省 4号特例縮小資料(1) 国交省 4号特例縮小資料(2)
出典:国土交通省

4号特例(2025年法改正前)とは

  • 4号特例とは、現行法の4号建築物(2階建て以下の木造住宅等の小規模建築物)に対する緩和措置のことです。

  • 2階建て以下の木造住宅等の小規模建築物については、都市計画区域等の区域内で建築確認の対象となる場合でも建築士が設計を行った場合には、建築確認の際に構造耐力関係規定等の審査を省略することとなっています。

  • また、それらの建築物について建築士である工事監理者が設計図書とおりに施工されたことを確認した場合には同様の規定に関し検査を省略することとなっています。

※建築基準法第6条第1項第4号に該当する建築物(いわゆる「4号建築物」)

4号特例 2025年法改正後の変更点

建築士が設計(工事監理)した4号建築物※1に対する審査(検査)項目
法改正前 法改正後
敷地関係規定 ○ 審査する ○ 審査する
構造関係規定 × 審査しない※2

○ 審査する

防火避難規定 × 審査しない ○ 審査する
設備その他
単体規定
△ 一部審査する※3 ○ 審査する
集団規定 ○ 審査する ○ 審査する
省エネ基準(建築物省エネ法) - (適合義務の対象外) ○ 審査する

※1:建築士が設計・工事監理を行った防火・準防火地域外の一戸建て住宅の場合

※2:ただし、仕様規定以外(構造計算等)は審査する

※3:シックハウス、昇降機、浄化槽は審査する

出典:国土交通省の資料を元に作成

確認申請に必要な図書(2025年法改正後)

・仕様表・計画概要・付近見取図・内部/外部仕上表
・求積図・地盤算定表・配置図
・平面図
・立面図・断面図
・構造詳細図
・床面積・見付面積計算表
・壁量判定 兼 耐力壁図
・四分割法判定
・柱頭柱脚金物算定(N値計算法)
・給排水衛生・電気設備図
・計算書(採光、換気、省エネ)
・設計内容説明書(省エネ)
・機器表(省エネ)

構造基準の改正(壁量計算・柱の小径)

1)壁量計算(令第46条)の改正

木造建築物における省エネ化等による重量化に対応するため、建築基準法施行令等の改正を行い、壁・柱の構造基準を見直すことを予定しています。2025年4月に施行される予定です。

国交省 ZEH水準 構造基準の改正資料(1) 国交省 ZEH水準 構造基準の改正資料(2)
出典:国土交通省

改正後は、令第46条の壁量計算の方法として以下の方法①~③のいずれかを行うことになります。
方法①②は従来の壁量計算の改正で、方法③は別途構造計算を行う事で壁量計算を省略する方法です。

  • 方法①:算定式により、建築物の荷重の実態に応じて必要な壁量を算定する方法

  • 方法②:早見表(試算例)により、簡易に必要な壁量を確認する方法

  • 方法③:構造計算(許容応力度計算等)により、安全性を確認する方法

方法①:算定式により、建築物の荷重の実態に応じて必要な壁量を算定する方法
  • 屋根、外壁、太陽光パネルの仕様、階高、床面積比、積雪量などを考慮

  • ※「軽い屋根」「重い屋根」といわれる区分に応じた必要壁量の算定は廃止

【表計算ツール】

表計算ツール
出典:(一財)日本建築防災協会・(一財)建築行政情報センターの資料をもとに作成
方法②:早見表(試算例)により、簡易に必要な壁量を確認する方法

【早見表】

早見表
出典:(一財)日本建築防災協会・(一財)建築行政情報センターの資料をもとに作成
方法③:構造計算(許容応力度計算等)により安全性を確認する方法
  • 構造計算(許容応力度計算等)により安全性を確認する場合は、壁量計算を省略可能

2)柱の小径(令第43条)の改正

「柱の小径」においても新たに「ZEH水準等の建築物」の規定が追加されます。

  • 方法①:算定式により、建築物の荷重の実態に応じて柱の小径および小径別の柱の負担可能な床面積を算定する方法

  • 方法②:早見表(試算例)により、簡易に必要な柱の小径を確認する方法

  • 方法③:構造計算(柱の座屈検討)により、安全性を確認する方法

方法①:算定式により、建築物の荷重の実態に応じて柱の小径および小径別の柱の負担可能な床面積を算定する方法

【表計算ツール】

1:算定式と有効細長比により柱の小径を求める方法

入力欄に必要事項を入力または選択すると、柱の小径の最小寸法が表示されます。

表計算ツールB-1
出典:(一財)日本建築防災協会・(一財)建築行政情報センターの資料をもとに作成
2:樹種等を選択して算定式と有効細長比により柱の小径を求める方法

柱材の種類(規格・樹種・等級等)を入力して、より実態に合った柱の小径を算出することができます。

表計算ツールB-2
出典:(一財)日本建築防災協会・(一財)建築行政情報センターの資料をもとに作成
3:柱の小径に応じて柱の負担可能面積を求める方法

柱の小径を設定し、その柱が負担できる床面積(負担可能面積)を表計算ツールにより算出し、柱が負担している床面積(負担面積)と比較することで、柱の小径の基準への適合性を確認する方法です。ホームズ君ではこの方法を採用しています。

表計算ツールB-3
出典:(一財)日本建築防災協会・(一財)建築行政情報センターの資料をもとに作成
方法②:早見表(試算例)により、簡易に必要な柱の小径を確認する方法

【早見表】

早見表
出典:(一財)日本建築防災協会・(一財)建築行政情報センターの資料をもとに作成
方法③:構造計算(柱の座屈検討)により、安全性を確認する方法
  • 構造計算(柱の座屈検討)により安全性を確認する場合は、「柱の小径」の確認を省略可能

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